リットルは長さから生まれる
メートル法の体積は長さから作られています。1リットルは一辺10cmの立方体の体積、つまり1立方デシメートルで、1ミリリットルは一辺1cmの立方体である1立方センチメートルと同じです。医療やエンジンの排気量で使うccがまさにこの立方センチメートルなので、1mLと1ccは同じ量です。1立方メートルは1,000リットルで、水道の使用量を立方メートルで表すのもこのためです。すべての値が10のべき乗でつながっているので、メートル法の中では小数点を動かすだけで換算が終わります。水1リットルの質量が約1kgなのも偶然ではなく、最初に質量の単位を決めたとき水を基準にしたためです。
米国の体積単位のはしご
米国で使う体積の単位は、2倍と4倍でつながったはしごの形をしています。基準は231立方インチと定義されたガロンで、インチが正確に2.54cmと決まっているので、ガロンも正確に3.785411784リットルです。残りはすべてここから割って出てきます。
- 1ガロン = 4クォート = 3.785411784L
- 1クォート = 2パイント = 946.352946mL
- 1パイント = 2カップ = 473.176473mL
- 1カップ = 8液量オンス = 236.5882365mL
- 1液量オンス = 大さじ2 = 29.5735295625mL
- 大さじ1 = 小さじ3 = 約14.79mL
英国式は同じ名前で違う値
英国の昔の単位である帝国単位も、ガロン、パイント、液量オンスという名前を使いますが、値が違います。英ガロンは正確に4.54609リットルで、米ガロンより2割ほど大きくなります。英パイントは568.26125mLで、米パイントの473.18mLとはかなりの差があります。さらに英国の1パイントは20液量オンス、米国の1パイントは16液量オンスと、分け方まで違います。ところが液量オンス一つ分は、逆に英国のほうが28.4130625mLで、米国の29.57mLより小さいのです。名前だけで換算すると、誤差の向きまで間違えかねない理由です。
カップとスプーンは国ごとに違う
料理で使うカップとスプーンは、定義がさらにばらばらです。レシピがどの国のものかを先に確かめ、その国の値で換算する必要があります。
- 米国の慣用カップ:236.5882365mL(栄養表示用のカップは240mL)
- メートル法カップ:250mL(オーストラリアなどで使用)
- 日本・韓国の計量カップ:200mL
- 日本の米の計量単位、1合:約180mL
- 大さじ:多くは15mL、オーストラリアは20mL、米国の慣用単位では約14.79mL
体積を重さに換えるには
体積と重さは別の量なので、単位換算だけでは置き換えられず、材料の密度を掛ける必要があります。水は1mLがほぼ1gなので簡単に済みますが、それは水だけの話です。食用油は同じ体積の水より軽く、はちみつや水あめはずっと重くなります。粉は詰め方によって同じカップでも重さが大きく変わります。だから海外レシピのカップをグラムに換えるときは材料ごとの換算表を見るべきで、水の数字をそのまま使うと結果がずれます。
換算するときの手順
単位が何段階も混ざっていると、途中で混乱しやすくなります。どの単位でも一度ミリリットルに直してから目的の単位で割り直せば、ミスが減ります。たとえば米国式の3カップを英パイントに換えるなら、まず3 × 236.59 = 約709.8mLを求め、それを568.26で割って約1.25パイントを得ます。結果は元の資料の精度に合わせて丸めます。「約2カップ」と書かれたレシピを小数点以下四桁まで移しても意味はありません。
大きな体積を扱うとき
暮らしの中で出会う大きな体積の単位にも、正確な値が決まっています。水槽、冷蔵庫、燃料のように単位が混ざって出てくる場面で知っておくと便利です。
- 1立方メートル = 1,000L
- 1立方フィート = 28.316846592L
- 石油取引で使う1バレル = 米42ガロン = 約159L
- 1立方インチ = 16.387064mL
よくある間違いのまとめ
体積の単位の間違いは、たいてい同じ名前の別の単位を混ぜることから起きます。次の項目を確かめるだけで、ほとんどは防げます。
- 米ガロン・パイントと英ガロン・パイントを区別しない
- 重さのオンスと液量オンスを同じものとみなす
- 日本や韓国のレシピの1カップを米国のカップの値で計算する
- 体積の単位を密度なしでそのままグラムに換える
🌍 検索エンジンでさらに調べる
ボタンを押すと、そのエンジンでこのキーワードを検索します